![]() |
学生街の殺人 東野 圭吾 講談社文庫 ![]() ★主人公 津村光平の知人で、学生街にあるビリヤード場で働く松木という男が殺された。続けて第2、第3の殺人が起きる。犯人はビリヤード場の常連客の誰かか? ★主人公光平は松木がビリヤード場で働いているため、ビリヤード場の描写が多い。 中盤光平と香月刑事がローテーション・コールショット・ルール120点先取りで勝負した(p.243)以下p.249までかなり詳しいビリヤードの描写。 この勝負は香月刑事が勝つ。公平思わず「ポール・ニューマンを見ているみたいだった」 また、小説全般にいかにも怪しそうなビリヤードの常連が何人も出てくる。 |
![]() |
飢えたナイフ (収録 あるべき場所) 原田 宗典 新潮文庫 ![]() ★原田 宗典のホラー小説 後輩Sの地下室でビリヤードをしている時、Sがタイで手に入れた奇妙なナイフの話になった。 そのナイフを持った者は一番愛している者を刺してしまうという・・・。 ★主人公たちの突いているゲームは四つ玉、それも白白2点白赤3点の旧ルール。 本作品のおどろおどろした感じにはポケットよりもこちらの方がいいのかも・・・。 |
![]() |
ミズヒコのこと (収録 屑籠一杯の剃刀) 原田 宗典 角川ホラー文庫 ![]() ★”ぼく”は友人のYと渋谷のビリヤード場ど四ツ玉を撞いているとき、ふとミズヒコのことを思い出した。 小学校5年生だったミズヒコ。無痛覚症だったミズヒコ。 ある日ミズヒコは2個持っている象牙のビリヤードの玉を1つ”ぼく”にくれた。 その後、ミズヒコの家に行った時もうひとつの玉を見た。ミズヒコは象牙の玉に無数の穴をあけ、そこに針を埋め込んでいた。 彼はそのまるでウニのような玉を西瓜の上に落とし、ニヤリと笑う・・・。 |
![]() |
真夏の葬列 北方 謙三 文春文庫 ![]() ★守は広告代理店に勤めるビリヤードが趣味の青年。彼の友人、冬生は恋人の美知子が自殺したため自堕落な生活をおくっていた。 やがて冬生は美知子の妹のパトロン河野とのトラブルから河野を刺し、やくざに追われるはめになる。 守は冬生と美知子の故郷秋田の海を目指し、死への逃避行が始まる。 ★この小説では守のビリヤード仲間の教授と呼ばれるなぞの男が重要な役割をはたしてくる。 守は教授と毎週日曜日にビリヤード「宝」でワン・ゲーム5,000円エイト・ボールを突くのが習慣となっていた。(p.59) 教授は隣台の人が思わず見物するぐらいクッション際のマッセが上手い。(p.64) 中盤、守がビリヤードをしながら、教授に冬生の身を隠す場所を相談する場面もある。(p.146) |
![]() |
いつか時が汝を 北方 謙三 中公文庫 ![]() ★アメリカ南部ジャクソンに住む日本人タカムラ シンゴ。彼は時計の修理屋をし、釣りを趣味にする物静かな男だが、彼には隠されたもう一つの顔がある。殺し屋である。 ★ビリヤードの場面は3回。自分を追ってきた探偵クリスと3ゲーム先取りのエイトボール。(p.76) この時はシンゴが3対1で勝つ。 シンシナティに殺しの仕事に行った時、地元の若者とゲームをし、ターゲットの情報を集めた。(p.116) 最後はニューヨークからジャクソンに車で帰る途中、エイトボール。(p.116) |
![]() |
傷だらけのマセラッティ 北方 謙三 徳間文庫 ![]() ★自動車修理工の啓司は賭けビリヤードのトラブルから暴走チームにねらわれることになる。その抗争の末、相手に傷を負わせてしまい、工場に整備にでていたマセラッティ・ビトルボで信州に逃亡した。明日なき青春の暴走。 ★啓司と暴走チームの後藤・高田とのトラブルの原因はビリヤードである。 啓司はエイトボール1ゲーム5000円の賭けゲームで6連勝したが、相手の後藤は金を払わず帰ってしまった。(p.10) |
![]() |
逆光の女 北方 謙三 角川文庫 ![]() ★小説家 風泰生。雅子という女と横浜の酒場で出会い、彼女を愛し、やがて別れた。 その後彼女は殺され、風泰生は彼女の幻影を追い続ける。連作短編集。 第四章 ハイウェイ・ブルース(p.73)風泰生は二年ぶりに入ったビリヤード屋に知らない女性がバーテン勤めていた。 ★この店には、風泰生のキューが置いたままになっており、店の親父が手入れをしていてくれた。(p.77) 以下この章では親父と週一で玉を突く。(キューやタップに関する描写がすごく細かい。さすが北方先生。) |
![]() |
遠く空は晴れても (約束の街
1) 北方 謙三 角川文庫 ![]() ★架空のリゾート地を舞台にハードボイルドな男たちの生きざまをえがくシリーズ。 登場人物全員が修羅場を何度も潜り抜けてきたような男達ばかり。 この街、普通の人にはとても住めません。 今回はソルティ(若月)の一人称で語られる。 ★約束の街シリーズに登場する無頼派小説家 群終生先生の家にはポケットとスリークッションの2台のビリヤード台が置いてある。(p.134) 群先生、ナインボールは「野球をソフトボールにしたようなもの」として認めず、エイトボールしかやらない。(p.10) 今回は主人公のソルティとエイトボール4セット先取りで、4対3でソルティが勝つ。(p.136) 群先生、あんまりビリヤードお上手ではないみたい。 |
![]() |
たとえ朝が来ても (約束の街
2) 北方 謙三 角川文庫 ![]() ★架空のリゾート地を舞台にハードボイルドな男たちの生きざまをえがくシリーズ。 登場人物全員が過去に人を殺したことがあるような男達ばかり。 この街じゃ、とてもリゾートできません。 今回は波崎の一人称で語られる。 ★波崎が群秋生の家をたずねた時、先生は二日酔いのためビリヤード室でスリークッションをして時間をつぶした。 波崎が4回連続して当てたとき群秋生が起きてきて、群秋生が15個の玉をラックし、波崎に1番ボールだけひっぱがしてみろと課題を出し、 波崎はやや引き玉で成功させる。(p.99) その他、群秋生の家で波崎がブレイクショットの練習をする場面もあり。(p.207) |
![]() |
冬に光は満ちれど (約束の街
3) 北方 謙三 角川文庫 ![]() ★架空のリゾート地を舞台にハードボイルドな男たちの生きざまをえがくシリーズ。 登場人物全員が命のやり取りを楽しむような男達ばかり。 こんな人達と一緒にいたら命がいくつあっても足りません。 今回は山南の一人称で語られる。 ★主人公の山南が群秋生先生を待つ間、ポケットを突いていると群先生がやって来て勝負に誘った。(p.105) 先生 主人公をビリヤードに誘うのが好きやなぁ。 |
![]() |
棒の悲しみ 北方 謙三 新潮文庫 ![]() ★棒っきれのようにしか生きられないやくざ田中。本家の跡目を継げず分家として出来た田中組はやがて本家以上の勢力となっていく。 ★第一部 私の中の男 風(P11) 田中はみかじめ料を払わない店でバーテンにからみ、ビリヤードをやっていた客をぶちのめす。 このぶちのめされた客はストリィーに関係のない、ただビリヤードをやっていた不運な人。 |