ハスラー・ザ・キッド 作・小笠原十余志 画・黒咲一人
日本文華社 1〜4巻

 少年ハスラー玉井万作は彼のマネージャー蟇目平助とともにケチな賭け玉勝負で糊口を凌ぐ毎日であった。
ある日、蟇目の撞球店かえる亭に現れた大物ハスラー・バロン坂口と万作と500万円の大勝負をするが圧倒的な実力の差で万作は敗れてしまう。バロンに店をとられた万作・蟇目のコンビは武者修行に旅立つ。旅の途中で自称ハスラーの米八や脱走犯の三田村と出会い、万作を成長させていく。その後万作は盛岡でスポンサー付きのハスラー「撞人」になる。「撞人」としてAクラスになったころ、バロン坂口が日影というハスラーに敗れバロンも病に倒れたとの連絡があった。万作は日影を倒すべく東京へ戻る。
 ★少年マガジンに連載されたこの作品、いたずらに必殺ショットや魔球を多用する漫画とちがい、ストリー的にもしっかりしている。
万作ほ元々キャロム系選手だが、四つ玉、三つ玉、曲玉、エイトボール、スリークッションと種目がバラィティにとんでいる。
ただ、登場人物はブッとんだキャラクターが多く、シルクハットをかぶったまま風呂に入るバロン坂口、自殺癖のある平手竜五郎、バンカラハスラー日影(ガクラン下駄履きだけど何歳なんだ?こいつ)終盤のトーナメントにはチョイ役で覆面ハスラーもでていた。
万作にしても500万円の大勝負の最中銭湯に行き、あまつさえ女湯を覗いていた。
ただし日本文華社発行の同書は初版時発行の講談社KC(1〜5巻)に比べるとカットが多いので完全版を読みたい方は古本屋で講談社KCを探して下さい。
ブレイクショット 前川たけし
講談社 1〜9巻

 少年マガジンに連載された明るく、楽しく、さわやか(?)なビリヤード漫画。
毎試合ごとにスーパ・ーショットがとびかい、もはやビリヤード漫画というよりSF漫画の範疇に入るんではなかろうかという奇書。
なにしろ玉が飛ぶ、割れる、消えるはあたりまえ。「何とかショット」とつけばどんな配置でも9番ボールが入ってしまう。
最後、尻切れとんぼで連載が終わったのは読者も突いて行けなくなったため?
ザ・ハスラー 一の瀬正
徳間書店 1〜2巻

 ★ハードボイルドタッチのビリヤード漫画。
キューを持ったゴルゴ13みたいなハスラー影山洋介が彼に挑戦する凄腕のハスラーを倒していく。
 ★影山洋介と戦うは人生の裏街道を歩いてきたハスラーやその筋の方ばっかり。当然ゲーム内容も荒んだものが多く、ビリヤード台にドスをブッ刺したり、クスリをやりながら玉を突いたり、人生を賭けたり、こんなのばっか。上のブレイクショットと同じビリヤードとは思えない。
撞球水滸伝 中野喜雄
日本文芸社 全1巻

 珍しいスリー・クッシヨン漫画。なんでもマッセのみでゲーム(スリークッション)を行なう極玉(曲玉ではない)選手権なるものが裏の世界にあるそうな。
女ハスラー 日野珠美は祖父竜造にドラゴン・マッセを仕込まれ、同じ技を使う父に逢う為旅に出た。
 ちょっと影のある美人ハスラー日野珠美さん。裏のビリヤード界が舞台のため対戦相手はやはりその筋の方ばかり。
キング・オブザ・ハスラー 谷津太郎
講談社 1〜4巻



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獣たちのように かわぐちかいじ
双葉社 1〜6巻

 チンケなやくざ朝比奈竜三と弟分の健次は青天会にビリヤード場を任されており、毎月の上納金に四苦八苦していた。
ある日竜三の兄貴分だった桂木の妹 桃子が訪ねてきたことにより彼らの生活に変化が。
竜三 健次 桃子の3人はやがて青天会の黒崎と対立するようになる。
 全6巻のうちビリヤード漫画は3巻まで。
後半はやくざ漫画になってしまった。ビリヤード漫画が面白かっただけに残念。
[W] ウォン たがみよしひさ
秋田書店 全1巻

 プール・バー「フット・スポット」に一年ほど前から現れるようになった男「W−ウオン−」は一度も負けることのない凄腕のハスラーだ。だが彼の本名、住所は誰も知らない。
「フット・スポット」に出入りする青浜学園高校ビリヤード同好会の願いで物理教師綿部は顧問にされてしまった。
しかし同好会のメンバーたちは「W−ウオン−」と綿部が同一人物ではないかと疑い始める。
その頃「W−ウオン−」を追ってアメリカからハスラー達が「フット・スポット」にやってきた。
GAME-ゲーム- 小塚敦子
集英社 全1巻

 ★洋裁学校に通う林千麻はビリヤード場でアルバイトを始めた。その店のオーナーはロシアンブルーの猫をかわいがり、賭けビリヤードが大好きな変人。千麻はこのオーナー緒方に惹かれていく。
 ★ビリヤード漫画では珍しい女性漫画。そのせいか他の漫画と違い、ビリヤード勝負にはあまり重点がおいてない。
ヒロイン千麻ちゃんと緒方の恋の行方がメイン。